世界の井戸端

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ネギ味チェックス事件 ー韓国の事件事故(ネット)ー

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どんな事件?

2004年、韓国の農心ケロッグ社が自社シリアル商品である、チェックスチョコ宣伝のために開催した、「チェックチョコ国大統領選挙」がネットユーザーに乗っ取られたことにより発生した事件

 

事件の流れ

2004年12月、農心ケロッグ社は自社商品であるチェックスチョコの宣伝効果を狙い、「チェックスチョコ国大統領選挙」を開催しました。

内容としはチョコ味を象徴するキャラクターのチェキと、ネギ味(実際は存在しない)を象徴するキャラクターのチャカを競わせ、より得票率の高い味を生産するというもの。

ネギ味の方はそもそも発売すらしていないわけで、このイベントはあくまでも投票したら抽選でPCやゲーム機が当たることがメインのものでした。

 

しかし順調にチョコ味に票が集まっていたある日、この出来レースがネットユーザーに見つけられてしまい、万国共通の悪ノリでネギ味に大量投票されることに。

事件後、204名が約50,000票を投じたという記事が出たくらい無法地帯と化したチェックスチョコ国大統領選挙ですが、農心ケロッグもそのままやられることはありませんでした。

上記の50,000票を突き止め、無効票とすることでネットユーザーの度を越した悪ノリは成敗される…かと思われたのですが、

なんと、50,000票を排除してもなお6,000票程ネギ味が勝っていたという始末。

このまま本当にネギ味を発売せざるを得ないのか!?

締め切りまで残り数日、ネットは完全にお祭り状態でした。

 

そんな中、農心ケロッグ社は悪魔の戦略を編み出します。

「確かにインターネット投票では負けたかも知れない、しかし、誰がインターネット投票だけを集計すると言った?」

農心ケロッグ社は迷惑電話かと思う勢いで自動音声を用いた電話投票を開始、合わせて遊園地でゲリライベントを行い、遊園地に来ていた家族に現場投票させるといった強引な手に出ます。

(このイベントですが、商品をあげます~と家族客を釣り上げ、実際はチェックスチョコに投票した人のみに商品を与えたという、民主主義の死に等しいものだったという噂もございます…信じるか信じないかはあなた次第

 

そんな強引なやり方を経て、最終的な選挙結果は下記の通り。

チェックチョコ国大統領選挙

製品

チョコ味

ネギ味

得票数

46,424

35,641

得票率 56.57% 43.43%

インターネット投票

29,255

32,030

電話投票

13,963

3,434

現場投票

3,206

177

インターネット投票単体ではネギ味が勝利したものの、後発の電話投票、現場投票でまくられ、最終的には農心ケロッグ社の思惑通りチョコ味が勝利した形となりました。

 

その後の話

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もし韓国ネット史を1冊の本にまとめるなら、この事件は必ず入るでしょう。

この手の事件は万国共通で、日本でも何度も繰り返されておりますし、なんなら未だに物議を醸したりもしています。

当然韓国内でもこの事件後類似事件がいくつか発生しましたが、その度にこのネギ味チェックス事件が話題に上り、リアルタイムで経験していない世代にも広く浸透しています。

独裁政権、それによる不正選挙を現代史の中で実際経験している韓国で、この「チェックスチョコ国大統領選挙」の不正選挙っぷりはブラックユーモアの対象としてあまりにも優れていたのが長く語り継がれる一因だったりするのでしょうか。

 

しかしながらここは盛者必衰が激しいインターネット界隈、2014年は不正選挙10周年として、2019年は15周年として定期的にツイッター等で話題になりはしたものの、どうしても他の新鮮なネタに埋もれて忘れていく一方だったこの事件ですが、なんと2020年、農心ケロッグ社より本当にチェックスネギ味を発売するという発表がありました。

実際発売された後はやれ牛乳に合わない味だの、これはこれで美味いだの賛否両論が湧き上がりましたが、それはまた別のお話…

 

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昔韓国のネットでたむろしていた頃からこの事件は面白がっていたので、記事として取り上げてみました。本当に発売したのは調べて初めて知りましたよ。

ネットでキャッキャしていた事件が明るみに出るって、嬉しいような、寂しいような複雑な気持ちになりますね…