世界の井戸端

便所の落書きでも円卓の会議でもなく

ヴィンセント・アンド・コー事件 ー韓国の事件事故ー

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どんな事件?

中身なきブランド志向の悲劇

 

事件の流れ

2006年、韓国芸能界はとある時計ブランドの噂でもちきりでした。

そのブランドの名前は「ヴィンセント・アンド・コー」

100年以上ヨーロッパの王室のみに販売していた、スイス産の由緒正しきハイブランド時計メーカーです。

韓国江南、富裕層がこぞって住む街の高級ラウンジバー。ヴィンセント・アンド・コーは今をときめくスター芸能人、流行の最先端を走るファッション雑誌各社を招待して派手なブランドランチングパーティーを開催しました。

ヨーロッパ王室御用達の閉鎖的100年から世界進出の開放的100年に、を標榜した当ブランドは、数千万円単位に及ぶ高額の時計を芸能人に無料でプレゼントする破格の広報戦略を取りました。

 

その結果、口コミが口コミを呼ぶこととなり、流行に遅れることが何よりも嫌いな芸能人・業界人を中心にこのブランドは驚くほどのスピードで広まりました。

そして名だたる芸能人達がこの時計を付けて各種メディアに登場、それを見たファンもブランドに群がる騒動にもなりました。

ここまでならよくある話、ファン心理を上手く突いた戦略と言うことも出来るでしょう。

 

しかし問題はここからでした。

あの派手なブランドランチングパーティーから2ヶ月、このブランドが偽物ではないかと噂が流れ始めたのです。

事の発端はまさにその派手なブランドランチングパーティーでした。

「これだけ大規模で豪華なパーテイーを開いてるのに、なんでスイス現地法人の人が一人も出席していないんだろうか?」

不審に思ったパーティー参加者がスイスにいる知人に連絡、現地での知名度を調べてもらった結果、そもそも存在すらしていないブランドであることがわかったんです。

 

ヨーロッパ王室御用達の由緒正しきハイブランド

→韓国で作られた歴史1年のブランド

精密で美麗なスイス時計?

→中国産の安い部品を韓国国内で組み立て、それをスイスの工場に送って逆輸入しただけ

安い品でも50万円台のセレブ専用時計?

→原価1万円台のリーズナブル時計

化けの皮が剥がれてしまったヴィンセント・アンド・コーは当然警察沙汰になり、業者は逮捕、懲役4年を宣告されこの騒動は幕を下ろしました。

 

その後の話

同時期にジオモナコというブランドでも同じようなことがあったことで、韓国の中身なきブランド志向が社会問題となりました。

(ジオモナコは実在するブランドで、今でも普通に購入できるものですが、当時韓国では輸入業者により180年の伝統を誇るスイスのハイブランドという誇大広告をされておりましたー実際はイタリア出身の新興ブランドー)

ジオモナコ・ヴィンセント・アンド・コー両方とも芸能人の着用により流行ったブランドということで、ネットでは両ブランドを宣伝していた芸能人がまとめられ、バッシングされるということも。

 

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これはあくまでも15年前の、韓国での事件ですが、多分似たようなことは今でも、世界中どこにでもあるんだと思います。

情報リテラシーの重要性と共に、ブランドの価値とはなにかについても考えさせられますね…